いまの働きかたで満足ですか?
11月17日、今一生さんの新刊『プライドワーク』出版記念イベントが東京・パフスペースで開催された。ゲストは今一生さん(Create Media代表)、奥谷京子さん(WWBジャパン代表)、山本繁さん(コトバノアトリエ代表)の3人。「ソーシャルベンチャー(社会的事業組織)」の実践を聞きながら、「働く」ことについて模索するイベントとなった。
◆持続可能な仕事を
今さんはフリーライター&エディターとして『生きちゃってるし、死なないし-リストカット&オーバードーズ依存症』、『ゲストハウスに住もう!-TOKYO非定住生活』など著作が多く、30代には自殺未遂や自傷癖のある「死んじゃいそうな若者」を長く取材してきた。取材が終わったら関係も終わり、ではなく、取材が終わっても付き合い続けてきたので、お金も時間もかかってしまう。「それでも、自分が物書きとして納得したものを作りたいと思っていたから、それくらいのコストがかかるのは仕方ないと思ってた」と今さん。
魂を込められる仕事のありかたにしていきたいと思いながらもどんどん貧乏になっていき、自己破産も経験。これはビジネスモデルとしては失敗なんだな、と思った今さんは模索を始める。
「魂の込められる仕事でありながら、なおかつ自分も生きられて、周りも助けられる仕事がいいな、って思ったら、“ソーシャルベンチャー”って言葉に出くわした」
「結局、儲からないけど赤字もでない、というサステイナブル(持続可能)なことがポイントなんだよね。そうじゃないと支援が止まっちゃうじゃん」と今さんが力説。
そこで司会のミヤマさんが「そう! 私たちもそこでぶつかってる。レズビアンコミュニティはあるんだけど、身内だけで回していて、疲れたらやめちゃう。そこで培われたノウハウや歴史も受け継がれていない感じがする。だから、これは何とかお金が回っていくシステムにしないとみんな倒れちゃうぞと思っている」
◆ソーシャルベンチャーの実践① WWBジャパン
WWBジャパンは「Women's World
Banking(女性のための世界銀行)」の世界39番目の支部として1990年に誕生した。「女性のための世界銀行」は、1980年に国連や世界銀行の支援により設立された、女性起業家に対する世界的支援のネットワーク。それは女性が経済活動をするとき、法律・資金・教育面での不平等に直面する現実が依然としてあるからだ。
奥谷さんは全国をまわって、相談に乗ったりビジネスプランの書きかたを教えたりなど、女性たちに仕事づくりの応援をしている。「ソーシャルベンチャー」という言葉が生まれる以前は「生活価値ビジネス」「生活密着型」という言葉を使っていた。
老親の介護ために週に1度東京から山口に通っている女性が、その体験からビジネスの芽を見つけたり、自分が得意なことを活かして仕事を始めたりなど、多種多様な女性を奥谷さんは見てきた。「女性たちは自分から発生する問題をビジネスにしていくことがうまい」という。
たとえば、富山県で書道教室を開いていた女性が、新しいことを始めたいと奥谷さんに相談をもちかけた。好きなことも器用なこともたくさんあったその女性に対して奥谷さんは「そのままだったら失敗するよ」とアドバイス。ショックを受けた女性は、できること/できないことをじっくり考えて、「表札屋さん」を始めた。
まずは個人の表札をオーダーメイドでデザインする仕事を始め、軌道に乗りだすと、玄関やインテリアまで任せてもらえるようになり、今では本当にうまく回っているという。
「意外に、表札って既製品なんですよね。だから、彼女はオンリーワンの表札を提案したんですね。そして面白いことをやってると、面白いクライアントがついてくるんですよ」
もうひとつの例として「学生耕作隊」を紹介。山口県に住むひとりの女子学生が、自身のおじいさんの姿を見ながら「今、農業には若者の力が必要だ!」と意気込んでいた。彼女の通う大学でベンチャービジネス論という講義を持っていた奥谷さんは、相談にやってきた彼女に、若者が本当に農業に興味があるのかを知るためのアンケート調査を勧めた。その結果、農業に興味があるという学生は63%だった。「チャンスがあればやってみたい!」という学生もいた。6割もいれば、なんとか組織ができるんじゃないかと思った彼女は「学生耕作隊」を呼びかけた。大学を卒業した現在も、「NPO法人学生耕作隊」の専従スタッフとして活躍中。
この組織でお金ががどのように回っているかというと、学生は1時間500円で働き、農家は1時間100円を「学生耕作隊」に支払う。3年間で述べ5000人の学生が働いたというから、年間1000万円くらいNPOに入ってくるのでトントンの経営状況だそうだ。
NPO法人コトバノアトリエの代表、山本さんは「企業が若者を育てなくなったから、代わりにNPOが育てなあかん! と思ってやっています」という。ニート、フリーターの若者たちをクリエイティブのジャンルで支援している。
具体的には、2002年、中高生を対象に小説教室を始めた。「集まってきた子どもたちは、リストカットしてるとか、いじめられてるとか、家庭崩壊してるとか、でした。最初は『うわーめんどくさいなー』と思うんですけど、めんどくさいほどがんばるんですよ」。子どもたちをみていると、あぁニートになるんだと山本さんは気づき(?)、社会から疎外され、生きづらさを抱えている子どもたちを表現活動で支援できないかと模索を始めた。
現在「オールニートニッポン」というネットラジオを配信している。これはニートに特徴的な「メディア接触が高い」という強みを活かそうとした結果。
また、「トキワ荘プロジェクト」も行っている。トキワ荘とは東京・豊島区に実在したアパート。手塚治虫や藤子不二雄など著名な漫画家が住んでいたので有名。「トキワ荘プロジェクト」はコトバノアトリエが1軒まるまる借り上げた家を、地方から出てきた漫画家や小説家志望の若者に貸してサポートするというプロジェクト。家賃は都内の平均より安く、現在第6トキワ荘まであり、合計33人が住んでいる。来年デビューが決まっている人も。
山本さんは「なんでも“強み”があるから、それを活かすことと、“何とかしたい!”というミッションあれば、そこにニーズはある。お金がからむとブレるからミッションを明確にすることが大事」と話した。
◆どうするどうする?
おふたりの実践報告を聞いたのち、LGBTのビジネスモデルを模索。英米では市場が小さくてもLGBTマーケットが成功しているという話が上がり、それじゃあ“レズビアン”を中心にしたビジネスはなんだろう? とあれこれ話し合った。
「レズビアンだとカムアウトしにくい現実がビジネスチャンスじゃないか!?」
「レズビアンと一括りにすると難しい、緊急に支援が必要なレズビアンを対象にすればどうか」
「トキワ荘プロジェクトのように、わかりやすいモデルで物語性のあるものだと成功する」
「“優秀なレズビアン雇いませんか”みたいな人材派遣は?」
「レズビアニズムを軸としながらも、まわりにつける“衣”を何にするか…」
「この人が賛同してるならカムアウトしてもいいかも!と思える人をデルタGに誘うとか」
などなど。
最後は、今後デルタGがどのように成長していけるか、とみんなで話し合うモードに。ミッション→ニーズ→ビジネスモデル→サステイナブル、という4つの段階があることを意識して、息切れせずに魂を込められる仕事をしていくにはどうすればいいの…と、また迷いの森に入りそうだ。働くことは“生きかたそのもの”だと痛感。
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>斉藤なぎさん
Good job!
この前はありがとうございました。
今週末もスクールですが、宮崎から参加の方もいて、なかなか熱くなりそうです☆
本気で起業を考えている方、もしいらっしゃったら次回は2月の最終週の土日です、是非お越しくださいね。
>今さん
おつかれさま&ありがとうございました!
>奥谷さん
こちらこそありがとうございました!
次回(2月)のスクールにはぜひ参加させていただきたいです!
ちょっと思ったんですが、デルタGがニュース配信で収益を得るつもりであれば、「何がニュースバリューなのか」について現役の新聞記者や雑誌編集者からヒアリングするようなイベントをやってみてはどうだろう?
そういう現場にも女性は多いし、経済的自立という趣旨に賛同して手弁当で講師を務めてくれる方はいらっしゃると思う。
そういうところから、収益を作る具体的なアクションが始まるんじゃないかしら?
また、Yahoo!やmixiなどのニュースの元ネタを買ってくれる会社のニュース買付担当者を呼んでみるのもいいかもしれない。
いずれにせよ、こういうイベントを教育の場所として受講生から順当な授業料を得て定期的な収益を作っていく道もあると思います。
なるほど買い付け担当!聞いてみたい!特に女子がいればー泣!
ネオ女子力でいくわ。
089ポルノは地球をすくう ?
ノルウェーのポルノ環境保護NPOが元気だ。
賛同者は毎月15ドルを支払い、***なビデオを見ることができる。
その収益がさまざまな環境保護NPOに寄付される仕組みだ。昨年(おそらく2005年)は1000万を寄付したという。
http://www.fuckforforest.com/
アースデイ東京公式フリーペーパー
「地球の日の歩き方2007」より
これって、エロを逆手にとって収益事業にしようというもの。
簡単に言うと、賛同者がヌードになり、それを観たい人は、ネットで上でアクセスし、お金を払えば見られるというものなんだよね。
そのお金が環境保護に使われるというわけ。
これを応用すれば、いろんな可能性がありそう。
ネットは世界中が見ているから、ネット内で話題になれば、目的のためには手段を開発するという新しい活動に踏み出せるかもしれない。
ちなみに、YouTubeでその映像の一部は見られるようだ。