つなぐ、変わる

当事者だけでなく多くの人と一緒に変えていかなくてはならない日。
驚きの数値が公開された。87.8%。
18歳以下の子どもが持つ携帯電話からアクセスできるサイトに規制がかかり始めている。サイト規制の対象に「同性愛」のカテゴリが入れられている。その関連で意識調査が行われ、「同性愛」関連のサイトは「規制すべき」対象であると認識している親が87.8%いることがわかった。
PDFの9ページ目のグラフでわかる通り、「同性愛に関する携帯サイト」を規制が必要である+やや必要であるとする親は87.8%。対して子どもは47.3%。同性愛に関するサイトが当事者にとって時にはライフラインになることを想像すらできない親が約9割はいるということだ。ライフラインを規制することによって、子どもを追いつめることに他ならない。当事者である子どもはもとより、それは親にとっても不幸なことではないだろうか。

「LGBTの家族と友人をつなぐ会(以下つなぐ会)」は2006年に立ち上がり、初めてのミーティングをもった。LGBT当事者からのカミングアウトを受けて悩んだり、戸惑っている家族や友人の自助サポートをメインとして、差別や偏見に対する教育やサポート、権利擁護活動をしている。昨年夏にNPO法人となり、神戸、東京を中心にミーティングが行われている。大手メディアにも活動が掲載され、今年出版の『カミングアウト・レターズ』(太郎次郎社エディタス)の一部にも参加している。
当事者のみの集まりがいくつもある中、支援者が当事者性を持って集まることの意味は大きい。
つなぐ会が発足したのは親、友人たちからの自発的な動きと当事者からの強い要請(表向きでなくとも)も想像できるが、アメリカでのピーフラッグ(PFLAG)の影響もあったという。
「ピーフラッグ」とはアメリカ合衆国全土にひろがる当事者の親、家族、友人のための団体である。
1972年にジーン・マンフォードさんがニューヨークのゲイプライドパレードに参加。ゲイの息子と一緒に「同性愛者の親たちよ:わたしたちの子どもをサポートするためにつながろう」とプラカードで呼びかけながら歩いた。同性愛者の当事者たちはパレードの間中、ジーンさんに駆け寄り、自分たちの親たちのことを口々に話した。ジーンさんはサポートグループの立ち上げを決心する。第1回のミーティングは1973年に教会で20人ほどの出席者を迎え始まったという。
現在その集まりは全米各地の支部を持つNPO団体「Parents, Families & Friends of Lesbians & Gays (PFLAG)」(レズビアン・ゲイの親、家族、友だち)として、20万人のメンバーとサポーターがいる。本部はワシントンDC、各地でミーティングやキャンペーンなど行っている。公式サイトはこちらPFLAG.org(英語のみ)。
父親から母親に向けられる暴力の中で育ったわたしは、一番身近な家族が一番危険なことを知っている。「世界は安全ではない」という感覚で生きてきた。
「とにかく1秒でも早く親から離れて暮らさなければ」と、17から18歳になる頃に思っていた。一緒に暮らしている時は、親とどんな話をするか、何を隠して、何を言っていいか、を自動計算機のように毎回叩き出しているような迷走状態だった。
家族と離れて暮らして8年経った頃に初めて母親にカミングアウトした。2年後には兄にもしていた。今までと変わらないような交流の仕方でも、隠していたことをよく話すようになり、理解が深まっていった。ひとは変わる可能性がある。家族という存在もひとりひとりの人間であることに変わりない。変わるきっかけをつくれるのは当事者であり、当事者を理解し、支える存在だ。幼い頃からの自分の歴史を知っている家族が一番身近なサポーターに変わる可能性がある、その可能性の大きな強みを忘れてはならない。
つなぐ会の次回のミーティングは
日時:3月2日(日)13:30〜
場所:東京ウィメンズプラザ
つなぐ会を囲んでのイベント、パフナイトは
日時:3月1日(土)19:00〜
場所:東京新宿区 パフスペース
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