ペガーさん、強制送還の危機に再度直面!
昨年8月、イギリス在住イラン人レズビアンのペガー・エマンバクシュさんが本国イランへ強制送還される危機に直面しました。かのじょを支援する弁護団や支援団体のはたらきによって、強制送還は一時取りやめになり、裁判で審議されることになりましたが、いままた同じ危機にさらされていることが、現地時間3月7日付のインディペンデント紙にて報道されました(ペガーさんの一連の経緯については、ペガーさん強制送還反対ブログをご参照ください)。
当時の報道によると、イランにいたペガーさんの恋人は当局に逮捕され、すでに処刑されていると伝えられていましたが、今回のインディペンデント紙の記事では、死刑判決を下されたものの、まだ執行はされていないとのことです。イラン国内で起こっている事実関係を確認するのはひじょうに困難です。
*以下、インディペンデント紙記事の訳文です(翻訳協力:山口智美)。
イギリスに逃げたイラン人レズビアンが、今また強制送還の危機に
ロバート・バーカイク 法律担当編集委員
恋人の女性が逮捕され、死刑判決をうけたイラン人のレズビアンは、亡命を求めるための最近の戦いに破れた結果、強制送還される危機に瀕している。
40歳のペガー・エマンバクシュさんのケースは、イランに送還された場合処刑されると恐れるゲイイラン人ティーンエイジャーの苦境に関する抗議の世論が高まっているという内容のインディペンデント紙の記事が掲載された1日後に起きた。
両方のケースは、イギリスに対する国際的な抗議を引き起こし、イランで処刑される恐れがあるため亡命を要求しているゲイやレズビアンの強制送還を即刻、一時停止する要求運動が起きた。
60人以上の欧州議会議員が、ゴードン・ブラウン首相が19歳のメフディ・カゼミさんに関する決定を覆すように要求する請願書に署名している。カゼミさんは、昨年イギリス内務省が亡命申請を却下した後で、オランダに逃げた。彼の事件に関しては、オランダ裁判官が今月中に、彼の恋人だった男性をすでに処刑している国へ強制送還される可能性があるイギリスへ帰るべきかどうかを決定することになっている。
ゲイ権利運動団体によれば、イランに強制送還された場合、悪害や厳罰に処されるという恐れを抱えながらイギリスに住み、亡命を求めているゲイやレズビアンのケースが、まだ数十件はあるという。
エマンバクシュさんは、テヘラン警察に彼女の恋人が逮捕された後、生命の危険を感じて2005年にイギリスにやってきた。イランのゲイ権利運動団体によれば、この恋人は現在石打ちにて死刑の判決をうけ、拘留されているということだ。エマンバクシュさんは昨日、シェフィールドの亡命申請代理人を通して、「私は絶対に、絶対に帰らない。もし帰ったら死ぬことがわかっているから」と述べた。
イランのイスラム罰則法のもとでは、性的関係の罪に問われたレズビアンは100回のむち打ちの刑に処せられる可能性がある。しかし、3回目に罪に問われた場合の罰則は死刑となる。
エマンバクシュさんは昨年8月にかろうじて強制送還を逃れたのだが、それは地元の リチャード・カボーン下院議員やほかの議員たちが、別の法的手段が検討される間、彼女の滞在を認めるように政府を説得した直後のことだった。彼女は、この直前の延期について、ヒースロー空港にむかっている最中に聞いたのだった。しかし先月、控訴審は全体的な審理の許可をもとめる申請を却下した。エマンバクシュさんは昨日、決定について「非常に失望している」と語ったが、高裁での再審理に申請をだすつもりだとう。内務省も、彼女のために新しい法的代理人を考慮することに同意した。
英国自由民主党員の欧州議会議員であるルドフォード氏は、内務省にメフディ・カゼミさんのケースを早急に審理するよう、要求する書状を書いた。党のヨーロッパ司法のスポークスパーソンであり、欧州議会ゲイとレズビアンの権利に関するグループの会員でもあるルドフォード氏は、「カゼミさんがイランに送還された場合、直面することになる拷問や死刑の本当の脅威についてジャッキー・スミス内務大臣は認め、行動を起こすべきだ」と述べた。
19歳のメフディ・カゼミさんは英語を学ぶためにイギリスに2004年に来たが、その後彼の恋人がイラン警察に逮捕され、ソドミーの罪に問われ、絞首刑に処されたということがわかった。
テヘランにいるカゼミさんの父親に電話で聞いたところでは、カゼミさんの恋人が2006年4月に処刑される前に、ほかの男性たちと結んだ性的関係について問われ、尋問の中でカゼミさんの名前に言及したのだとカゼミさんは言われたという。イランに帰国したら生命の危険にさらされると恐れ、カゼミさんはイギリスでの亡命を申請した。だが、昨年末に、彼の申請は却下された。強制送還の可能性の恐怖に苦しめらながら、彼は必死に送還から逃れようと、オランダに逃げた。現在、運動家たちからの激しい抗議運動が広がる中、彼はオランダに拘留されている。
エマンバクシュさんとカゼミさんの亡命申請を却下した内務省は、イラン人たちは同性愛について口が固いことから、
処刑されることはないだろうと言っている。しかし、Gay Asylum UKのオマール・クドスさんは、イギリスがオランダやドイツのように、ゲイやレズビアンのイラン人に関わるすべての強制送還について一時停止の処置をとるべきだと要求している。彼は「イギリス政府が行動をとる前に、何人の若いイラン人が死なねばならないのだろう?」と問う。
国境移民局の責任者のリン・ホーマーは、「このような事件に関する我が国の指標は公表されており、世界でも最高のもののひとつであると見なされている。我々は専門のケースワーカーを抱えており、彼らはこのような事件についての決定を下すし、裁判所を通した別の方法の可能性もある。裁判所がケースを再審すべきかどうかを決めたとき、あるいは決めることがあるなら、我々は再度考慮するだろう。
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