[韓国]TVで「カミングアウト」
毎回ゲストが同性愛をカミングアウトしていく番組の放送開始
4月14日から韓国のケーブルTV局「tvN」で放送開始した『カミングアウト』。2000年に同性愛者としてカミングアウトした俳優ホン・ソクチョンさん 、実力俳優のチョン・ギョンスンさんが司会をつとめる番組だ。毎週月曜夜放送。
初回の放送内容は、大学生ゲイ男子Aくんのカミングアウト。はじめに、顔を隠したまま衝撃的なライティングでゲスト席に着く。ホンさんとチョンさんに「本当にカミングアウトしてよいのか?」「韓国社会ではまだまだ差別や偏見があるが?」と質問される。しかし、Aくんは「もう黙っていたくない」「いつも会う人会う人に言うか言わないかで悩みたくない」「今日はカミングアウトするために来ている」と決意を表す。やがて、彼の顔がテレビに現れる。やや緊張したような表情をみせながらも落ち着いた好青年風。
トーク内容はAくんの生い立ちに進む。中学生のころから同性を好きになりはじめたこと。高校時代の初告白は再現ドラマ化されていた。熱心なクリスチャンでもある彼は、キリスト教コミュニティ活動の中で同性愛者の小さな集まりを見つけて参加するようになる。初めてのセックスについてもドラマで再現された。
番組の後半は、テレビ出演より前に、Aくんが大学の友人たちにカミングアウトをする様子のドキュメント。復活祭のパーティーをひらくから、と友人たちを誘う。そのパーティーでカミングアウトをするのだ。3箇所に設置された隠しカメラの映像が、外にとめてあるテレビ局のバンで流される。カミングアウト後の苦しさを体験しているホンさんがバンに乗り込み、映像をじっと見守っている。パーティーは佳境に入り、友人たちの前でAくんが「今日はみんなに聞いてもらいたいことがあります。一言で言えるのだけれど、言うのがとても難しい」と切り出す。友人の視線が集まる中で、彼はなかなか話すことができない。「言うのが難しい」と何度も繰り返す。もどかしさから、何度も涙を流す。友人たちは不思議な気持ちで見つめる。やっと彼は「今まで黙っていたけれど、私は同性愛者です」とはっきりと告げた。「ゲイであることが恥ずかしいと思ったこともあったが、今はこのようにみんなにカミングアウトできる機会が与えられていることがうれしい。嬉し涙です」と泣いた。友人の中には一緒に涙を流す者も。彼の肩をたたいて、そっとハンカチを渡す者もいた。そしてホンさんがパーティー会場にあらわれ、Aくんを激励した。
契約者しか受信できないケーブルテレビ番組だが、韓国のインターネットではすべての番組をみることができる。司会のホンさんは番組の記者会見で、「最後まで出演を渋ったものの、このような番組があってもよいのだ、と思い直し出演を決めた」と語った。番組の冒頭でホンさんは、セクシュアル・マイノリティが周囲の差別と偏見にさらされながら暮らしていることを人権問題としてとらえていく必要性があると語っている。カミングアウトを勧める、強要する番組ではない。
日本ではNHKが同性愛についての番組を4月29日から放送する。出演は尾辻かな子さん、イトー・ターリさん、砂川秀樹さん、石川大我さん、尾辻孝子さんが出演とのこと。詳細はこちらの公式ページから。
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