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【韓国】10代セクマイ女子がつくる映画

2008年5月22日 02:55 つな
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5月20日ソウル市のINDIES PLACEにて「あなたたちに私の気持ちがわかる?」という上映会が無料で行われた。韓国における10代のセクシュアル・マイノリティ女子が自分たちの手で撮影・監督した8つの作品が上映された。

 

ソウルからあにょはせよ、つながご報告します。

上映前の紹介で10代のセクマイ女子のリサーチをしている30代ふたりの話を聞く機会があった。ソウル市の団体からの助成を受け、ソウルで毎週日曜日に10代のレズビアンたちが集まる公園でリサーチを続けている。主に家出をしているような女子の支援を行ってもいる。実際に調査をして、10代の少女を管理教育によってコントロールする社会、そこからうまれる社会的差別がはっきりしてきた。

 

驚いたことにサポートを必要とするであろう当事者たちの約2%しか、公共福祉やセクマイのための相談所を利用していないということだった。また、公園に集まってくる者はほとんどが他に恋愛できる環境がなく、学校ではレズビアンに対する取り締まりがあるため、出会いの場を自分たちでつくりあげた。「1次文化」とよばれる遊びは、20人ほどのグループが公園に集まってお茶やジュースなどを飲みながらおしゃべりをし、主に父や母、兄弟姉妹などの役割をつくりあげていくという、新しい家族作りの遊びだ。お金をためて、年に1回場所を借り、公開告白ダンス会が催されるときもある。調査した30代は、真夜中に彼女たちと一緒にジュースを飲みながら踊ったことがとても印象的だったと語る。独自の文化を形成しながらも、差別偏見による当事者たちの自尊心のあまりの低さに、励ます言葉を見つけることができなかった。ホモフォビアについて10代とともに考えていく必要があることを痛切に感じたという。

 

上映作品は以下の8作品。

 

1.『女子の、恋人』

 友だちに恋人の話をしたいのだけど、同性の恋人だってどうやって説明したらと悩む女子。

2.『無色人間』

 Aセクシュアルの女子が撮ったインタビュー、ひとり語り。

3.『上京-ふたりの女子のひとり』

 遠距離恋愛中の19歳、母親には内緒で毎週末恋人に会いに行く。高速バスの中、母を想う。

4.『作戦、彼/彼女たちを探して』

 昨年11月、差別禁止法案に対する緊急行動で活動した10代女子が制作したドキュメンタリー。

5.10代L用語』

 10代レズビアンが教えるソウルの生のL用語。

6.母親殺人未遂事件』

 13歳の時に母親にレズビアンであることを知られてしまった少女のひとり語り。

7.『色眼鏡をとって!』

 毎週日曜日、公園に集まる10代レズビアンたちに、同じ10代レズビアンがインタビュー。

8.『レズビアン・ファイト』

 WOMで活躍した天才くんによるコメディタッチなホモフォビア撃退ムービー。

 

上映後には、監督や出演者たち4名が舞台挨拶をおこなった。映画制作の後、進路が変わったという話が多く出た。緊急行動をした10代女子は「街中で応援してくれる人もいて嬉しかった」と照れくさそうに話した。特に観客からの質問が集中したのは2つ目の『無色人間』の監督だった。セクマイのコミュニティの中にいても孤独感を感じるときがあると率直に語っていたのが印象的だった。

 

 

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映画の中で言語化や表現を身に付けていく10代セクマイ女子たちの変化を感じることができる。カメラを持って、友だちを撮り、「他の人にどう変わってもらいたいですか?」などの質問をぶつける。自分の顔をどこまで出すか、出さないか、仮面をつけるのかなど、すべて自分たちで決定することができる。このような当事者のビデオ制作がセルフセラピーとなって、自己を変化させていく。観客はそれを感じることができる。大金をかける映画制作もあるが、技術や費用によらずにこのような「ドラマ」をみせてくれたこの上映会に衝撃を受けた。

 

今、韓国の学校ではレズビアン検閲という人権侵害がおこなわれている。そのため、居場所や出会いを求めて公園に集まり、彼女たち独自の文化を形成する。そのパワーに驚かされる一方、そこにも来られない当事者たちに思いを馳せる。言語化すらできない状況にある者たちがまだまだたくさんいる。

 

上映会を企画したのは冒頭で紹介した10代セクマイ女子を調査しているチームと、デルタGでも紹介したWOM、そして韓国セクシュアル・マイノリティ文化人権センターだ。どれも30代女子を中心に活動している団体で、5月31日にはソウル市内でパレードをはじめとする韓国クィア・カルチャ・フェスティバルがある。同じ期間に別の場所では映画祭SeLFFも催される。映画祭では日本からiri監督の作品も上映される予定。

 

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※写真は受付で配られていたKSCRC作成の無料の配布物。内容は同性愛の基礎知識冊子。

 

【関連サイト】

 

・韓国セクシュアル・マイノリティ文化人権センター(KSCRC)http://www.kscrc.org/

・WOM http://www.out.or.kr/

・韓国LGBT緊急行動 http://lgbtact.org/

・韓国クィア・カルチャ・フェスティバル http://www.kqcf.org/

・SeLFF(Seoul LGBT Film Festivalhttp://selff.com/

 

 

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